出版社就活戦線二十四時

 

ボクが出版社を志望するに当たって

知りたかった情報

特に

出版社という分野を志望する“以前”に知りたかった情報を書いてみます

 

何となく出版社が良いなぁ

と思ってる人向けです(来年度以降向け

 

巷には

就活読本なるものが溢れていますが

情報量が多過ぎ

かつ

絞れていない

かつ

(お金を貰ってるのか)ネガティブな情報が載ってないので

出版社を志望する意味というか覚悟について書いてみます

 

この記事を読んで

無理かなと思ったら

諦めずとも

一度考え直すのが賢いのかもしれません

 

※絶賛就活中なので個人情報は含みません

※文中の「他の分野」とは「出版社以外の一般的な業種」のことを指します

 

先に項目を並べると

・出版社の募集人員

・出版社志望の学生

エントリーシート

です

 

まず

出版社の募集人員

についてです

 

どの分野にも大手企業というものがあります

ボクらが普段生活していて知ってる企業は大抵大手企業です

当然

大手企業ということは社員も多いです

なので

採用人数も多くなるのは分かると思います

ただ出版社は例外です

ボクらが調べなくても知ってる有名な大きい出版社は幾つあるか

3つ上がれば優秀だと思います

しかし

それらの大手出版社の社員数は大手なのに決して多くはないです

出版業界自体右肩下がりの斜陽業界なので

採用数も減っています

某大手不動産の採用予定人数が100人〜150人に対して

同じく大手の出版社は「若干名」です

具体的な人数すら公表されません

10人以上採用予定なら「10人以上」と公表されることが多いです

誰でも知ってる出版社なのに3人とかザラです

ここで中間を取って

大手出版社は5人採用と仮定します

具体的な社名は書きませんが

業界地図に載る大手出版社は10社もありません

一応大目に見て10社とするならば

5人×10社で50人

大手出版社に入れるのは50人です

他の分野の大手企業1社が採用する人数を

出版社業界全ての大手で採用する訳です

とにかく枠が狭い

 

では

大手ではない出版社はどうか

当然採用人数は大手出版社以下です

ある程度

本や出版社に詳しい人なら分かる中堅出版社でも2年に1人とかです

本屋にある雑誌や本を手に取って片っ端からその出版社の採用ページを見ても半分は採用していません

そもそも

誰もが知ってる某出版社ですら

今年の採用はしていません(コロナ以前の決定事項

 

出版社は狭き門だと言われますが

それに間違いはないのです

 

 

続いて

出版社志望の学生

についてです

 

出版社はあらゆる学部から志望出来ます

特に学部を制限してる出版社はありません

ですが

当然志望者は文学部が最も多く

当然採用数も文学部が最も多いのが事実です

受験の時を思い返してみれば分かるのですが

文学部が設置されてる大学は意外と限られています

そして

ある程度の名の知れた大学です

また

それぞれの大学の中でも

文学部は比較的偏差値が高いです

 

誰でも志願出来るとは言え

実質あるレベル以上の優秀さを持った学生が志望するのが分かると思います

 

そしてやはり

文章を読むことが好きなのは当然ですし

書くのも好きな人が多いです

 

どれくらいの数の学生が志望するのか

具体例として

誰もが知る某大手出版社が

届いたエントリーシート(履歴書の強化版だと思えば良いです)を封筒から開封して

(内容はまだ読まずに)整理するだけで

4日間以上5日未満掛かっています

人事部・採用課が1人の訳ないですから

どれだけ志望者がいるか想像出来ると思います

 

そういった大手出版社が10人も採用しないのです

なので当然

学生も他の出版社を片っ端から志望します

大手出版社はほぼ全ての出版社志望の学生が出しますし

そうでない小さい出版社にも出します

専門分野を除けば

出版社志望の人ほど分野(出版社業界)に拘る人はいないのではないでしょうか

理想は大手が良いけど

出版社なら何処でも良いから就職したい

他の分野は考えられない

 

貴方は勿論ライバルもそんな学生達です

 

 

最後に

エントリーシート

についてです

 

先程

封筒からエントリーシートを取り出すと書いた通り

手書きのエントリーシートを郵送する出版社が多いです

大手出版社は例外なくそれです(大手こそネットのイメージですが真逆です

他の分野なら

現代ではネットで提出する所が殆どです

新聞社ですら一部除いてネットです

それでも出版社が手書きに拘る理由はまぁ分かると思います

 

続いてエントリーシートの分量です

他の分野のエントリーシートは大体A4を2枚分とするならば

出版社は4枚に加えて作文も課せられます

大手出版社は作文必須だと思って問題ないです

いくら文章を書くのが得意とは言え

やはり時間は何倍も掛かります

設問も他の出版社と被らないのが殆どで

同じ文章をコピーして書くことも不可能です

他の分野なら

志望動機は同じことを書いてもバレませんが

出版社は独特な設問なので無理です

そして手書きですから

間違えたら当然やり直しです

 

エントリーシートをどう読まれるのか

相手(採用者)は文章のプロですから考えなければなりません

エントリーシートから何を読み取られるのか

何となく分かる一方で明確な答えは分かりませんが

取り敢えず

・優秀さ

それから作文を始め散々書かされますから

・文章を書けるかどうか

この2つは見られると予想は出来ます

 

ただ

優秀さですが

さっきも書いた通り最低でもある程度優秀な人達が志望しています

優秀であることは良いことだと思いますが

優秀さは簡単に順位が付けられます

数名しか採用しないのですから

優秀さで勝負するなら

群を抜いて優秀でない限り難しい訳です

そもそも

某大手出版社は大学名を書く欄がありませんし

他も語学や資格を書く欄が無い大手出版社の方が多いです

他の設問で無理矢理書いてアピールすることは出来ますが

他の分野なら普通に書かせる経歴や資格を

出版社は敢えて設問にしていないのですから

そこで書いたら読解力が無いことを示すことになるでしょう

 

となると

残るは文章力

これだけ大量に書かせるのですから文章力を見ない訳がありません

ただ

何度も言う通りライバルである他の志望者は文章を書くのに慣れてます

作文コンクール入賞くらいでは出し抜けません

そもそも

文章を書けるとは何か

明確な尺度は無いですし

村上春樹ですら批判する人が居るのですから

学生が書く文章が万人受けする確証はありません

表現が巧妙な上手い文章を書くと良いのか

奇を衒ったウマい文章を書く方が良いのか

全く不明です

ボクの具体的な内容は今は書けませんが

読み手がどう読んで感じるかが全てだということを身を持って感じてます

 

 

以上を考慮して

改めて考えてみます

 

文系だし

文学部だし

本が好きだから

取り敢えず出版社

気持ちは十分に分かるのですが

余りにリスクが大きいのです

 

狭き門なのに加え

周りは優秀で

かと言って

何か明確なレベルを要求されるのでもなく

それなのに

エントリーシートには時間と労力が他の分野の3倍以上掛かる

絶対に通るエントリーシート

他の分野なら有り得ても(優秀ならば)

出版社においては存在しません

 

他の分野に絞ればエントリーシートを書く時間が同じでも

出版社の3倍以上の企業に提出出来ますし

出版社に少なからず興味があるということは

文章も苦手ではないはずですから

他の分野のエントリーシートで出し抜くことは可能でしょう

 

一つの出版社に採用される確率はほんの僅かなので

出版社志望を決めれば確率を上げるために数多くの出版社に志望することになります

 

出版社以外考えられない!

のではない限り

こんな勝負(運ゲー)はしないのが賢明だと思う訳です

 

こんな無理ゲーだと分かって(実感して)いたら間違いなくボクは出版社を考え直していました

 

来年以降の出版社志望者に伝われば幸いです

 

チャウコン

 

 

 

 

未分類
chaukonをフォローする
チャウコンのブログ

コメント

  1. より:
    なんで出版社が難しいのか理解できました、他の人気企業とは訳が違いますね…
    これだけ分かりやすく書けるチャウコンさんですから上手くいくことを願っています!(上から目線だったらすみません!尊敬しています