朝起きます。
薄らと二日酔いが残っていて「お酒は控えよう」と思います。
出勤します。
難しい顔をしながら、お昼は何を食べるかを考えながら仕事します。
お酒を我慢しながら昼食をとります。
眠気と闘いながら、午後も働きます。
定時になったら、「やべ。今日、この後大事な予定があるんだった」って顔をしながら退勤します。
残っている仕事はタスクに書き込んで即忘れます。
電車に揺られながら、テキトーな本を読みます。が、頭の中はお酒一色なので、あとで読み返すことになります。
家に着きます。ネクタイはもう外れています。
ワイシャツのボタンを2.3個外しながら、手を洗います。
グラスに氷を大量に詰め、ブラックニッカのディープブレンドを少々。
氷の先端を指で掻き回し、スピードをつけて、離します。
回転が止まるまでに、冷蔵庫から炭酸を取り出し注ぎます。
氷に当たらないように注ぐとか、一杯目はどうでもよいです。
ここで左手でベルトは緩めながら、右手でグラスを口に流し込みます。
まぶたを閉じながら白目をむきます。
ちょっと右手を震えさせるのもポイント。
「はひぃ〜」と言いながら、残りのワイシャツのボタンとズボンのチャックを外し、ベッドの足元の部分に体を預けます。
エアコンをつけ、お腹に両手を当て、深呼吸をします。
これが一杯目の飲み方です。
すなわち、ハイボールの作り方は朝から、いや二日酔いを生み出す前日の夜から始まっています。
家でハイボールを作るとどうしても濃くしてしまっていたのですが、冷静に考えると、お店のハイボールってめっちゃ薄いのです。
ハイボールなるものは、ウイスキーのあの香りを炭酸とレモンで打ち消す、ウイスキー自身からしたら大変不名誉な飲み方だと思っているので、ここで濃くしてウイスキーを味わおうだなんて主旨からズレています。
ハイボールは薄けりゃ薄いほど美味い。
ハイボールにウイスキーの香り・味など求めていない。いけない。
それでもまぁ、炭酸とレモンをくぐり抜けて微かに届くウイスキーを感じたいので、スモーク感のあるウイスキーを選びます。
スモーキーなウイスキーは大体高いのですが、一方で高いお酒を喉を鳴らして飲みたくはないので、上に挙げたニッカが丁度良いのです。コスパ最高。
ちなみに、絶対に口にしてはいけないことだとは思いますが、ウイスキーが入ってなくても美味いって言います。そんなもんです。
編集者になってから、一杯目は完全にビールからハイボールに代わったと最近気づきました。
チャウコン
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